2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

灰色のひまわり

灰色のひまわり 大きな手をした男の人と少しぶかぶかの麦わら帽をかぶった女の子 都会では今日も工事現場で汗が流れてるやさしい灰色のひまわり夜がきても気づかず小鳥と遊んでた やさしいひまわりコマ回ったやさしいひまわり気づかず切れたやさしいひまわり…

夏の陽射し

◯◯は東京で空をとぶくだらない空で飛ぶここにいる無駄はどのくらい?こうしてる今はどんくらいだ?陽射しがやけに近い街の跡はどんくらい?君らが蠢いてるし、僕は吐いてるし貧しい牛の群れととろけそうな水に晒して嘘吐きに鞄と手を引いてもらってそれで行…

前職での憂鬱と今へのリンク

俺は気だるくなったまた比べられるのがいや、比べられる気がしてるのが憂鬱、物憂げ、倦怠そんな言葉で掻き回されてまた決めたはずのない生き方に転げ落ちてる姿をなくしたいのか?それともまだそれを願っているのかどうすれば安心するつもりだ?こうやって…

感情

リスの皮膚はくずれた樹皮のように濡れていった そこからはマズイ空が覗いてやがった 戦争孤児のさする傷跡とうつくしい青 いざ乳揉んでりゃ実感もない今なので...

青い子ども撃たれても死なず

青い子ども撃たれても死なず王宮に代々言い伝わりし銀と赤に縁取られた書物の掟に従いしかな黄色い子ども足をとられてもがく虹の鉄柵を越えてしまった、指を切られて転落した 赤く染まった地には、濡れた草が不都合みずいろの風とそよいでいる忘れ去られたク…

その静かな風景

その静かな風景のなかで猫をみつけたしずかな風船、子供たちの声電柱は傾きかけた なにかを主張してる生えざらしの草花、のこったお湯超音波が町の少女の髪を揺らし時計にあわせて首をかしげる

暗いメルヘン

恋しい猫がその冷たいコンクリートの上で、今はなき街路のアホウな商店に想いを馳せていた。 線路下の銀の遊具では、夕暮れを忘れてすこしずつあかるくなって行くらしい。 自分の手がすこしずつ汚く浄化されて、空と鉄を繋ぎ止めた。暗いメルヘン、ボールの…

耳を澄ませば

雲の上で果実を食いちぎった悪魔は動物園に入れられる動物園の奥の奥のほう俺はそこの前でビニールシート広げて、お気に入りの青いロイヤルゼリーを食べる悪魔のしっぽ、ひょこひょことなにかを誘ってるもくもくと大袈裟な街路樹がサワサワ近づいて来て、あ…

朔太郎礼讃

薄グレーの金魚寝たる金盥をかき乱し、人びとの数をかぞえるその指の栓なき方向よりごむのような乳房が滲むころ窓際の緑はつめたくまぐわいの車輪の国、淡色の草先に寝たる地下牢桜牢番の気ままな調べ誰もかれも振り回されぬ

細工人形

やらしい女が好きだ熱よひけからだ中が重く鉛色に光り、喉を静かに鳴らします決してきれいな音でなく決して嬉しい心なく都会の人形が滑っておちてきましたあぁ跪きたいべっこう深刻な夢を見せてほしいこれがまだつづくならせめて人殺しの夢を、窃盗の夢を、…

偏頭痛-Another

子供の遊んだ紙風船溶かして そんな水たまり見てみたいその近くの砂利にしゃがみこんで溶けあう色々見ていたい ひまわり畑の丘のうえ ちいちゃなつめたい氷置いてきてみずいろに溶けてくの見てみたい涼しい風のなか 黄色が滲むの知らん顔で見ていたい あゝ、…

唾液、ビー玉を口から出すと、

ビー玉を口から出すと、それはあの日見た魚網にもたれる水晶のようにきらきらと輝いて赤く、青い換気扇や草っ原、多色ステンドグラスと混じりながら、ひかってたあいつが射精したときもこんなだったか?空にはぼくらの見えない高さに鷲がいて、ぼくらには見…

蜜柑

蜜柑を食べれば、手が蜜柑の匂いに思い出したよあんな日々校庭を走りまわって、石の下のハサミムシを見つけて、大喜びしてた チャイムが鳴っても僕たちは走りまわってた教室までダッシュでむかって走ってたんだすれ違う先生に注意されても、そんなの関係なく…

夏の雑踏のなか

酩酊はひとに身幅を教える酩酊は人を街路のリンチ見学に誘う酩酊は豚に平伏を教える 子豚と社畜のダンス 今にも落っこちてきそう、見物客も見上げるシャンデリア貴方にはぴったりだずっと音があったならまだマシだったろうそうすれば醜いあんたも多少ゆれて…

道程

つぶれた苺を口にいれてみる口内でほぐしてみる息を大きく吸い込むと、豊かな甘い香りと共に、部屋から聞こえる重たい足どり咀嚼音と混じり合って嫌らしく笑う声が近づいてくるすこしいやになって彼はテレビを点ける 誰かの想像でつくったこの街はいつも遠慮…

変態コウモリに捧ぐー クリスマス・イブの前日のそのまた前日 「カフェオレいる?ねぇカフェオレいる?」此ればかりを執拗に繰り返す仮装コウモリ在り。 日が落ちる直前、舞台はあすこの駅の前道ゆく人誰彼かまわず声をかけて候 下に履いた褌からは、あらら…

つんざく

指先から踝まで腰骨も喉の奥まで

されどテロリスト

そのくたびれた旅人は宿のおもたいとびらを開けて、マスターにコーヒーを注文した。できるだけ熱いまま出してくれるよう付け加えて。 外は猛烈な吹雪で、ただでさえあまり頑丈とは言えない建物は、大巨人のくしゃみのような強い風に揺られている。 なかでは…

蠅でバット

搔き毟れ、追い立てろ枠外から覗く、小さな人「前方不注意」の標識蠅も集まるメロンソーダテクニカルな馬鹿其の実、前のめりの内気者 溶け合い罵り合い歓びの螺旋をソースに惑わし、電子的なコードの羅列 ちんちんを触る小男、行き来する十字軍の影 さあ踊ろ…