2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧
蛆虫を舐めてみればあまい香りがする俺は昔から昆虫を食べるのが得意だったあと海も好きだった、あ、これは関係ないや昆虫から出る汁を舐めていると、なにやらクラスの奴らとは差が付けられている卓越出来ているのでは、という意識になったお祖父ちゃんの手…
俺は探偵となって、この仇を仇で返す街の番人見習いになった降りかかる赤黒い浄化作用火の粉を物ともせず 日々自分の関心の探究に勤しんだくだらない馬鹿騒ぎ、借り物の犬どもが集まったような午後の饗宴興味本位で小さな麻薬にも手を出したそれの演じる陶酔…
爪先はまぼろしのように 海を磨く誰かが磨いた海 恋人とふたり何となく歩いていた黒い波は光を投げうち、畝る道をあそぶあるくだけはふるだけ海岸には光が無く土地には粒子無く漂流したのは、ランドセルのみでした海にあるのは、砕けた皿ばかりどうしようか…
虹色の虫を見たことがあるかそれは土にもおらず、また空のなかにもいないそれは指先、裏切り者の指先のなかに眠っている 例えばあらぬ恋人に嘘をついてチャイムのなか、逢瀬をかさねるときたとえば換気扇照らし、肩越しに試験の答えを友人から盗み見るとき例…
わたしが生まれて初めて話した言葉を紹介しよう。「いじらしいくらい貴方が好き。怖いくらい手が毎朝震えるの。この想い、貴方に気づいてほしい。あ、そういえばこないだ貴方が書いてた手紙、郵便で出しといたから。」
ぜんまい式で世の中が動いていく次はあの娘の台詞の番あ、それは裏書きそれから次はあの犬が吠えなきゃ次は風であのモミの木が揺れなきゃ セザンヌがゴッホが勘違いやろうを増やしていく俺もその最後尾に
前世と来世の閑話休題(誤用)それが俺だよ。 螺旋 春は垂れる、夏はすすける、秋はいざなう、冬にあそぶ 事務でも資格取るのが大事だよ 割れた瓶で夏は殴るぜ秋はすぐ迷子になるから冬を血糊で嚇すぜ、春は化け物だほっとこう
その花にとまれるあなたが羨ましい その蜜を掻き乱したい その草をすべるあなたが羨ましい その草で笛を吹きたい 今日はもう暗いから好きな本見て寝よう 郵便のインターホン 今日はもう その中に潜りたいと 吹きかけたいまわりたい夜のなかに潜んでたい
閑古鳥 カラダのなかで閑古鳥 過去にも先にも頭をぶつけて閑古鳥飛びまわるわれの惨めな愛おしさ
飛行機雲はあの世からのメッセージみたいに、僕の視界をあれこれ奇妙な踊りで邪魔をした
いろんな可愛い女の子が、俺の前で、俺によって、崩れ落ちていくのが見たいからおもちゃのレンガ、ガラガラとそれでいて不幸になってふさぎ込むのなんて、見たくないから街のひっそりとした花壇を見て、楽しくて仕方ないって気持ちになって欲しいんだ俺の前…
ケンタッキー州で俺は寝ていた御辞儀する悪魔の愛撫、ねずみ講も花をみつめて泣きやむ淡い兎の寂しげな尾っぽノクターン調の若葉が凍った息を吹き破る汚ない机だ、前の隣人が持ち込んだ、くれないの夜にくつ音響かせて、こっちまでやって来たツマラナイ語り…
がらんとした電車のチボウ なめらかなベージュのアスファルト 透明なグリーンベレーの部屋、まばたきなんてしたくない おちてた花がちょっと思いださせてくれるような 苦しまぎれに視線をそらしたあの娘の首すじ (かわいいグラビアと俺はそれを見くらべちゃ…
オバさん、買い物袋をふうせんのようにぶらさげてふとった兵隊の人形のように坂道をトクトクトク俺は後ろからピストルで撃ち抜いたが、破裂したのはおとばかり太陽も味方につけてた近くを通りかかった鳥だけが鳴き止んだまばゆい宇宙が破裂したような、そん…
三人の不良少年ここはビルの屋上タバコをコンクリートに押し付けて上がってきた仲間に苦笑いで挨拶空はこいつらには不似合いなほどに真っ青で車もビル清掃員も、無関係な線をおよいでたうだるような暑さと透明なすずしさ俺たちはここで終わるのさ学生時代は…