患者

戯れに乗せられた言葉だけが、雲と雲の中に、空の穴に入り込んで彷徨う。
佗しい恰好をしてたって、路傍で褒められることもある。
ぶざまに有頂天、道行く詩情のないネコや赤錆の目立つ道路にだって感謝の気持ち。
空が移動し、雨を運んで行った。
心配症な僕には、不幸や未来への壁が雨や氷柱となって、絶えず僕の前をぐるぐると回る。
油塗れ、鼠が入り込んだ穴は僕には大きすぎて、いやすぎて。
嬉しいだけの感情、なんのその、
モーテルで立ち止まって、また走り出す。
冷却ユニット重荷に積んでます。
強者の意思はすべてを粉砕する。
猫の目やレゴブロック、朝方のサラダ。
目にうつるものすべてがブレブレで、
飲んだ気になって街を彷徨い、
隣で呼吸するバケモノとキスをして、
致し方無し、夜の感情。