駅にて

霜焼けの季節
焼けろ焼けろ焼けろ
舌かんじゃった
ぬるりと緑の蜜がながれ出る
安い裸、脱いでしまえばどこまでもちんけに
黒ずんだタイルが目にはいる 気になってしまう
堂々とした足取りだ、まるで僕らとはちがう
ほかの時代に生まれた偵察隊のよう
でもこの中にぼくのために死んでくれる人は一人としていない
ひっくりかえったバイクを夕焼けに掠めていたい
風の匂いをコップにたらして、自分の経験不足をわすれてしまいたい