心臓から

心臓から煙が出ている
それに首を傾げて
今日も風のはじまりで
布教活動
説法は風に吹かれて
辞書の文字になる


羽根の降る夜
感情は粘土のように
思い付きの形でそこにあった


極めつけは愛の鞭とやら
叩かれれば心臓が軋む
泣きたいくらい身体を引っ掻き
赤らんだ肌で椅子にへたり込む
あしたも予定は特にない


似たり寄ったりであつまろう
思い出した感情
ビデオテープを巻き戻す


指の隙間から風が漏れてる
誰かに渡した手紙でまた
キツイ恥を偲ぶ