子どもの頃の写真を抱えて眠る
理想の上塗りは何処までも乾いてしまって
ライブハウスではひさびさの再会によろこぶ
特段ここでは昼間のことは話題にならず
差し入れのお菓子と記念写真と青い息
自分の背格好も性質も爛れた黒い海に流したい
だから鄙びた地に憧れ
蒸発を望んだその行列に紛れ込もうとした
ここはもう真っ暗闇です
黒の正体を石ころで撃ち落とそうと捜すけど
声は明晩、上からゆたりゆたりと降ってくるのだ
誰か俺を肯定してくれよ
雲に住むカラスは知らんぷりです
これを読んでるお前にだって唾を落とします