水を遣り続けるんだ

神聖な風船の水を遣り続けるんだ
怖ろしい化け物が生まれる
ゆたかな夜の土をひっぺ返すような
奇妙にゆがむ化け物が


それは過去子どもによって、地中深くに埋められたエメラルド
嵐の日に赤く尖る邪悪なエメラルドだ


怠惰なオバケの墓地が近くでねむってる
余りに残酷な子守唄
それは僕らの曖昧な視力を凍らせた


月がとろんと垂れ下がり
流離いの旅人、クリオネを丸呑みして路に吐きだした
それは奇妙な思い出に姿を変えて


夜ごとに宇宙のモーターを空まわりさせて動きつづける