氷ときいろ

ひまわり畑に沈むむらさきの夕陽
電線には一羽の鴉、向こうの雲にゆめを見る
ジリジリと暑い夏の日の事だ
氷をそっと一つ置いていこう 
御転婆な黄色に少し水色が滲んでさびしくなった


町外れつめたい精神病棟では、        
机の懐中灯の上を蜘蛛が這ってる
ジリジリと
外では何か騒々しい、誰かがまた首吊ったんだろう
飛行機はその上で怒鳴り声のように鳴り響く


ひまわり畑に沈むオレンジの夕陽
電線には一羽の鴉、向こうの雲になにを見る
ジリジリと暑い夏の日の事だ
氷をそっと一つ置いていこう 
御転婆な黄色に少し水色が滲んでさびしくなった


銃声よりももっと大きな空、
農夫は腰を気にしてゆっくり穀物をはこぶ
近くでは子供が滝の下、
溺れた犬に手当たり次第石や小瓶を投げつける
お婆さんに貰った金貨が胸元でひかってる


風がカーテンをなびかせた小屋で男は途方に暮れる
ひらかれた青い書物に書いた夢は、どれも子供の頃のまま
そとでは騒ぎが起こる、何かが起こってる