創造滅レツ

今ごろ春は、あの子のなみだを黒い犬に届けてる
ここらの運賃は、神さまが払ってる
アイツの定期はもう切れてるってのによ
プラモデルのような宇宙が、ぼくの前を彷徨く
そのサマは、灰色の配管に閉じ込められた、憐れな中年サラリーマン、すなわち僕らの父だ
心地良く死にたいなんてのはわがままか
それをそばに感じて参考にしたいなんてのは、背徳か
俺はいつだって壊す準備はできてる
でも気づいたら水槽でつきゆびしちゃうんだ
神さまが泣いてたら、だれが慰めてるんだろうね
ひょっとしたら赤ちゃんか、あのみにくい森の動物たちかも知れない
何故だかそう思った
いや、そう思おうとした
ヨーロッパ大陸に膝かっくんされて、今日もぼくは不機嫌だ