追憶

青春をはき違えた貴方へ


もう無かったことにしようよ
あの体育館、木製の屑かごのことも
それからどうにか跳ぼうと頑張ったあの時も


大して美味くもない晩御飯を食べながら、考えたはずだよ
こういうのって、電球が照らす意味って、あんのかって
この街に雨が降れば、夏が来れば、すこしの玩具があれば
ちったあ、マシになるだろうけど


歩きまわっても楽しくない
なかに入っても、心許ない
跳躍する擬態すらしてくれない
棚にはどれもブリキのオモチャ
色の付いただけのブリキの玩具


だから俺は近所の池まで行って、ボーッと眺め、想い出してる


ここで起きた怪我、エアガン発砲事件!
それから友人のコマを池に捨ててやったこと
投げ入れてやったことをだよ


俺の連絡路、巡回してる
それはあまり良くない相談、導きだった
池があって
池を取り囲んでて
ポケットにはもう小銭も入ってねぇ


池の近くの森が燃えれば

すこしはお面を被って、みんなも集まって来るだろう
パパもママも、おじいちゃんもおばあちゃんも、親戚のやつらも友達も

ヤァヤァヤァ

みんなたのしそうだ、嬉しそうだ
ばーん!と撃って、投げ入れてあげたいよ